ウィンリィとランファン、
とにかく女の子がメインで
ちょっとお馬鹿な感じのお話が書きたかった。
どんな内容が書いてあってもいいよって
いってくれる心の広い方はどうぞ。
誤字・脱字等は愛嬌ということで……






なんで……、テメェまで付いて来てるんだ!!」

「エ〜?いいじゃんカ?友達だロ?」



ぎゃあぎゃあと吠え付くエドワードに
リンは猫撫で声に、いつもの笑い顔で返す。



「ま〜ま〜、二人とも……」


そう言ってなだめるのはアルフォンス。

ウィンリィが一人で買出しにいくと言ったときに、
荷物持ちを自ら引き受けたのはアルフォンスだ。

そしてその結果として、
ホテルにひとりで残る気にもなれなかった
エドワードもついでに行くことになったのだ。


そして問題は、そこにリンが勝手に付いてきた事である。
リンの後ろにはランファンが影のように付き従っている。


「止めろっ!近寄るなっ!目つきが悪いのがうつるっ!!」


「ひどイ!!目つき悪いのは生まれつきなのニ!!」


「リン様の……悪口許さなイ……」


「そういう兄さんもリンからうつる以前から目つきが悪くない……?」


「混ぜ返すな、アル!!」




「ね〜エド、アル」 


ちょっとした小競り合いをウィンリィの声が遮った。


「ちょっと向こうの店寄っていい?」


ウィンリィが指差したのは一軒の下着の専門店だ。
店内ではちょうどウィンリィと同じぐらいの年齢の少女が
複数人で買うものを選んでいた。

 
「かっ……勝手にしろ!」

「じゃあウィンリィ、三時になったらここにまた集合ってコトでいい?」

「うん!……あっ!そうだ!!」


思い出したようにウィンリィは付け加えた。


「折角だからランファンも一緒に行かない?アメトリスに来てからあんまり服も買えていないんじゃない?」


「……ハ?」


ランファンは暫く間状況の把握が出来なかった。


「だから、一緒に選びに行かない?最近あまり同じくらいの年の女の子と服とか選びに行けていないから、久しぶりにのんびりと女の子同士でお買い物したいし……。駄目?」

「っわ……私はッ……!!」

「それいいネ〜〜」


ようやく状況を理解したランファンは必死に断ろうとしたが、
リンの暢気な声によってそれは遮られた。

因みに、半ば引きずられるようにして店に連れて行かれたランファンの発した、

「ひッ……人さらイ!!」

と、いう小さな悲鳴は誰の耳にも届かなかったとか……。











全く……なんだというんだ……。

ランファンは衣服を選ぶということに
全くと言っていい程、興味を持っていなかった。

唯一、衣服に関して興味を持っている点といえば、

「とにかく動きやすいもの」

と、いうことだけであった。


そのため、
目の前に並ぶ色とりどりのレースやリボン、刺繍をあしらった可愛らしい下着は
ランファンの目には極めて奇異なものに映った。

そして、そのランファンの横で楽しそうに買うものを決めているウィンリィの心情も、
ランファンには理解が出来なかった。


「ねー、ランファンこれはどう思う?」

「……私にはよく分からなイ」

「これも可愛いと思ったんだけど私に合うサイズが無かったのよね……」

「……」



「ランファンは選ばないの?」

 
さっきから若干ランファンが返答に戸惑っていることに気がついたウィンリィは話題を変えることにした。


「どれを選ぶべきか分からなイ」

「じゃあ!私が選ぶよ!!サイズは?」

「……?」

「っあ!アメトリスとシンじゃ規格が違うか……」

「測ったことが無イ……」


ランファンは普段、
上着の下はさらしを巻いただけの
簡易な格好にしているので、
これは嘘ではなかった。


「あの〜、すみません」

ウィンリィは即座に店員を呼び、サイズを測らせた。
ウィンリィと比較し豊満な体つきでない
ランファンは気恥ずかしいような気がしたが
サイズが分からないとことには
選ぶことすら出来ないのでランファンは暫くおとなしくしていた。

サイズを測ったあとウィンリィは早速、

「ランファ〜ン!!これなんてどう?可愛いらしいデザインだから絶対ランファンに似合うと思うんだけど」

と、持ちかけ始めた。

それに対して、ランファンは少し戸惑いながらも

「す……少し……派手すぎやしないカ?」

と、応じ始めた。



この日、不思議なことにランファンは初めて、
身に着けるものを選ぶだけの作業を楽しいと感じていた。

……まぁ、……こういうのもたまには……悪く……ないな……

清算の後、白地に縁にリボンがあしらわれたシンプルだが可愛らしい
下着が入った紙袋を抱えながら、ランファンはこう思った。



店内から出てくると少し離れたところにある
ベンチの前にはもうエドワードたちが待っていた。
ベンチにもたれかかった自身の主人は串焼きを美味しそうに頬張っていた。


「ごめん、お待たせ〜!!」

「いいよ。ちょうど僕らも今さっき着いたばかりだったし……」


「ご迷惑をお掛け致しました。リン様」

「いいヨー。どんなの買ったノー?」

リンがランファンの手からひょいっと紙袋を取り上げた。

それを見たウィンリィが、
どこに忍び込ませてあったのか、握ったスパナを勢いよく振り下ろした。


「リンッ!!貴方って人は、どれだけデリカシーが無いの!?」


勿論、振り下ろされたスパナがリンの頭頂部に
華麗に直撃したことは言うまでも無い。


「……リッ……リン様ァ!!」










とりあえず<End……?>
 
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